口腔外科医のあれこれ

某市中病院で働く口腔外科医が、日々の診療のことや旅行記などなどを書いています。フィクションあり、ノンフィクションあり。信じるか信じないかはあなた次第。

8020運動の弊害

 

今日はちょっと真面目な話。

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ここのところ活発になった、8020運動。

80歳で20本の歯を残しましょう、という運動ですが、一般の人にも浸透してきていますよね。

 

この8020運動ですが、あくまで、健康な歯

を20本残しましょうね。って運動なんです。

 

グラグラしている歯とか、虫歯で根っこだけになってしまった歯を残しましょうって運動では決してないんです!!

そういう歯を無理に固定してもたせておくと、膿をもってしまったり、顎が腫れて入院したりとか…

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こんなことになったら、皮膚を切らなきゃいけないんです。

そんなの嫌ですよね😢

でも、実際1ヶ月に3〜4人はそういう方が口腔外科施設を受診するのが現状です。

 

最悪、敗血症といって、菌が血液の中に回ってショックの状態になって命が危うくなることもあります!!

 

日本はグラグラした歯や、根っこだけの歯を開業医さんが抜歯すると、抜かれた、と言う患者さんが多いですが、それは間違いです。

そういう歯をとっておいて良いことなんてひとっっつもないんです。

そして、そういう歯にしてしまったのは自分なのです。

 

私は仕事柄、抜歯を沢山していますが、皆さん、歯を大事にしておけばよかった…とよく仰られます。

私達も抜歯しなくて良い歯はしたくないんです…

 

定期的に歯医者さんでクリーニングを受けて、正しい8020を達成してくださいね🙂